「苦しみを抱えるすべての人の上に、今日も静かで、穏やかな夜が訪れますように。」

先週はトラブル続きの1週間。ご迷惑をおかけした方、お役に立てなかった方、申し訳ありませんでした。でも、私はなんとか、とにかく元気にやっています。

土曜日には診断士のマスターコース(診断士の勉強会)に行って、今日は久々自宅周りでのんびりとしていました。

ただ、とてもまだ新しい本に取り組むまでの余裕はなく、今日ご紹介するのは、先日中身をご紹介できなかった桃井和馬「妻と最期の十日間 」(集英社新書)

奥さんがくも膜下出血で突然倒れてから亡くなるまでの10日間の夫(写真家。ジャーナリスト)の記録。桃井氏のジャーナリストとしての各地での体験も挿入しながら、だんだん絶望的な状況になっていく毎日のカルテの記録と主観的な桃井氏のルポルタージュが迫力を持って、読む人に迫ってきます。

今日のタイトルはこの本のあとがきから。

妻はたくさんの思い出を残してくれた。それだけでなく私に一つの知恵をも授けてくれた。人は試練を受け続ける。しかし、乗り越えられない試練はない。そして乗り越えた後は、乗り越えた苦難の大きさだけ、他人の痛みを理解できるようになる。頭で理解していたこの当たり前の事実が、身体で理解できるようになったのだと、今は思う。(p250)

本当は、この本のことは他人事としてご紹介したいと思っていました。。。けれど、私の比でないほど喪失感に苦しんでいる人がいらっしゃると思います。言葉もありません。私ではいえないその言葉を、桃井さんの本からタイトルとして引用させていただいてお贈りしたいと思います。

そして、私も苦難を乗り越えて、痛みを理解し、もっと優しくなりたい。そう思っています。