「意見を持つ前に、グーグルで意見を“検索”するように変わったのだ」

最近、1日1度のtwitter更新に甘えてしまっています。でもいろいろ書きたいことがあるので、またがんがん更新をかけて行く時期が来るのではと思っています。

さて、今日は久々本の話を。

ついちょっと数年前まで「アニラジ」なるものにかかわらせてもらった時期があったため、それなりに「アニメ世代論」には興味があります。それが最近のテーマである、コンサルティングやマネジメントに関わっていればなおさらです。

そうそう、ワンピースが出たての頃、「アニゲマスター」というラジオ番組で声優小野坂昌也さんがピンチヒッターの回に特集したなぁ。なんてことを思い出したりして。ということで、手に取ったのは鈴木貴博「「ワンピース世代」の反乱、「ガンダム世代」の憂鬱」


著者の鈴木氏は1962年生まれ。ボストンコンサルティングご出身で今は百年コンサルティングの代表としてご活躍中。コラムなども執筆されています。鈴木さんは1960年〜69年生まれをガンダム世代に、そして1978年〜88年生まれをワンピース世代と定義し、理不尽な社会や組織のような「タテ関係」の中で頑張るのが「ガンダム世代」、友人・仲間を重視し、いやな会社は変わればいいという「ヨコ関係」を重視する「ワンピース世代」と対比しています。

面白い指摘がそこここにあり、また将来を見通し、対策を立てるためのヒントもあって、興味深く読ませていただいたのですが、その中で今回取り上げたいフレーズは。

彼女は「最近、われわれは社会現象について、自分の意見を持たなくなるつつある。意見を持つ前に、グーグルで意見を“検索”するように変わったのだ」と問題提起したのだ。

確かにわれわれは最近、何か事件が起きるたびにWebで意見を検索する。最初に事件を耳にしたときに自分が抱いた不快感、正義感、高揚感などの気持ちは、Web上の意見をみることによって修正されていく。(p109)

ジョブスが亡くなった時、孫さんは何をいうのだろう。テレビはどう伝える?WEBの意見は・・・やはり私も気にしていました。

そして、この後に来るもの、空気を読んでその場をやりすごすこの社会の次に来るものは・・・。この本には考えるヒントがたくさん落ちています。最終章の近未来予想まで、本当にそうか?と疑問を持ちながら読むと考えがより深まる本かもしれませんよ。