弱者の戦略・・・差別化。

今日も昔話になることをお許しください。


いよいよ年末らしくなってきました。

箱根駅伝のエントリー(出場可能な選手)が先週発表になりました。

今年(そう、1月2.3のことですので、今年なんです。)優勝した早稲田の連覇なるか。4年生になった山の神童、柏原が引っ張る東洋の逆襲は?ほかにも、見どころがたくさんある箱根駅伝

昔、私がラジオ局に勤務した時には節目節目で、この番組に関わり合って来ました。

第70回、文化放送の初の全面中継を行った時には、スタジオでチーフディレクターをいきなり担当させてもらいました。先行するNHKラジオ第一からどうお客さんを持ってくるか?考えたのは、山場となる12時前後。公共放送の役割として正午の全国ニュースと、その前の天気・交通情報まで含めると20分強の中継できない時間がある。そのため、編成と相談して、中継中のニュースは、12時ちょうどにこだわらないよう、時間を流動的にしてもらいました。

また、アナウンサーを中継所は勿論、その他の拠点に多数配置し、臨場感あふれる中継となるよう準備。今でもおそらく、文化放送の1つの番組の中では屈指の中継がなされているはずです。

そしてデジタル事業局に異動してからは、ホームページの本格化にチャレンジ。確か第76回だったような・・・考えたのは「臨場感」と「人の鼓動を伝えること」でした。ホームページでは日本テレビさんの各中継現場に速報のためのパソコンとスタッフを配置するリアルタイム情報にはどうやってもかなわない。それなら、自分たちのできることで、臨場感を味ってもらおう。事前にはまだブログが普及していない時期に、アナウンサーの取材メモをもらって、ホームページ上に取材日記を連日掲載。駅伝関係者からかなり注目してもらいました
本番ではlive textにチャレンジ。実況のようにテキストを打ち続けよう!箱根の面白さ、中継として押さえないとならないことをできる限り、テキストで打ち続けよう。実はそのテキストを往復12時間、打ち続けていたのは私でした。おかげさまで、タイムや選手データの紙資料を見ながらの片手打ちでも早く打てるようになりました。

その翌年・翌々年と、この姿を見ていたホームページのデザインチーム(アルバイト中心でした)は、さらによいものを作ろうと張り切ってくれました。その中から生まれた企画が、そう「ご当地ランナー」でした。全国の高校から箱根を目指し、競争に勝ち残って、天下の険に挑むランナー達。その出身高校を県別にお伝えしようというこの企画。出身地と、通っていた高校の県が違うとか、海外出身はどうするのかとか、とにかく手間はかかるものの、中継のための情報を加工することで、それ以外のコストをかけずに、でも、面白いページを作る。そう弱者、フォロワーが生き残る途は、考えること。「差別化」だと思っていたのだと思います。


別にその時は理論を学んではいないけれど、自分も会社も生き残っていくためには、企画が勝負。その意識をアルバイトを含めたチームみんながもっていたと思います。

そのアルバイトくんたち。今は会社社長、フリーのラジオディレクター、イベントプロデュース等で活躍(苦闘中?)と聞いています。

「ご当地ランナー」。数年間お休みしていたようですが、今回の復活を本当にうれしく思っています。ぜひ、ご当地情報をチェックしながら、来年1月2日・3日の箱根駅伝ラジオでもお楽しみいただければと思います。