「ウチらしいやり方で行きたいんだ」

昨日は朝、ハローワークに求職者支援訓練のちらしを届けに。夕方も銀行やら携帯電話の解約やらで船橋市内をうろうろしていたのですが、街はガラガラ。電車はスキスキ。こういう日の移動は気分が楽でいいですね。

さて、久々その移動中に読んだ本が池井戸 潤著下町ロケット

買ってからかなり経つ本で、ずっと気になっていたのですが、読んでみると自分の今の心境に重ね合わさる部分が多くて一気に読んでしまいました。

主人公は元大型ロケットの開発技術者。打ち上げで失敗した責任を半ば取る形で、研究者を辞め、実家の町工場の経営者を継ぎました。それからは技術開発に力を入れつつ、売上を伸ばすものの中小企業の悲しさ。資金繰りに苦しみ、大手から訴訟を吹っかけられたり、切りぬけた後には特許をどう活用するかで、社員との意見対立が生まれたり。

本当は特許を売ればいいのに、町工場らしさを取って、社長が吐いた言葉がp192の「ウチらしいやり方で行きたいんだ」。

このやり方を貫くために、社長は闘い、悩みます。社員からの突き上げにも遭います。これだけ優れた何かを持っているというのがうらやましいとともに(日本の製造業の素晴らしさですね。)、今の中小企業の縮図を見せられている気もして、考えさせられました。

コンサルタント志望の方なら、自分ならどうするかという視点で、将来起業を考えている方なら、「自分の会社は何をするために立てるのか」を考えるきっかけとして、読んでみるのも面白いと思います。

GW後半戦、雨が多いようです。(また大雨のようで気がかりですね。)今のうちに本を買い込んで、ゆったり読書でもいかがですか?