「どうも、ありがとう。わたしになんかにこんな大事な気持ちをくれて。」

久々のブログ更新になります。

昨日から求職者支援制度「法務・経営企画科」がスタートしました。ここでも私は週2回程度、講義を担当させていただきます。この模様はほかのところで報告していきます。おいおいお知らせしますので、それまでに見つけた方はひそかに喜んでいて(?)ください。

さて、久々、本のご紹介です。
この本もずっと前から気になっていたのですが、読めずにおりました。が、最近やっていた、とある作業の休み時間等で読み進めておりました。おとといの成分献血の最中にやっと読了しました。
大野 更紗 著「困ってるひと」。いろいろなところで話題になっていますね。

大野さんは20代後半の大学院生。(さすがに今は休学中。)ビルマ民主化の研究をきっかけに、NGOの活動に没頭している最中に、突如原因不明、病名もわからないが、体がとにかくおかしいということで、入院。病院をたらいまわしにされながら、どうやら自己免疫疾患系の難病であろうことがわかり・・・。

この闘病記の中身がとにかく、すごい。医療制度の実態、障害者福祉の問題、お役所の対応、難病で入院している人のサポートの難しさ、病院内の光景、難病にを様々なアプローチ(中には普通には理解不能な厳しさで)対応するお医者さん。そしておれそうな心を支える様々な人々などなどを、エッセイという形で読みやすいタッチで提供してくれています。

タイトルの引用は229ページから。著者が病院から抜け出して、少しでも普通の生活を取り戻したいと思ったそのきっかけから  です。

難病にかかっていても、自分の心に鍵をかけようとしていても、やはり自分に残っている感情。それが、彼女を難病を抱えつつも病室から抜け出して、通院するという道を選ぶ大きなきっかけを作っています。

素敵ですね。こういう想いって。