「0をかける」

今日は朝のツイートをお休みにしたので代わりにブログを更新しましょうか。

本は地道に読み続けています。

甘い恋愛小説かな?と思って手に取ったらさにあらず。毒があるのかというとそうでもない。読み終わった後、余韻を楽しみたくなるそんな作品。推理小説というか、ついつい先を読み進んで結末を知りたくなるそんな本のご紹介。湊 かなえ 著 「往復書簡」


3つのエピソードが収まった短編集で、少年・少女の頃のエピソードを現在の主人公たちが封書を取り交わしていくうちに振りかえり、真相に迫る過程で、今必要な何かに気づく。そんな話です。

優しい嘘、思いやる気持ちのすれ違い。徐々に明らかになっていくストーリー。そんな流れを、味わって読ませてもらいました。

タイトルは3つ目の短編「十五年後の補習」から。「0をかける」ポスターから、決断をした男性。そして0をかけるという意味を、つづった女性。書簡のやりとりが切迫度を増すにつれて、切ない想いが、行間に伝わってきます。

本屋大賞をとった告白とはまたちょっと違う感じで楽しめるのではないでしょうか。