「これまでの経緯や現状を知る政府関係者があまりに少ないことに驚いた。それは連日この問題を放送するマスコミも同じことだった。」

旧盆です。政治の方も小休止。企業も夏休み。ドイツのメルケル首相のように1ヶ月は休めなくとも1週間くらいはノンびりできる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

私は、求職者支援訓練「労務・法務スタッフ養成科」の問合せのため、出てはいますが普段より多少のんびりとさせていただいております。

さて、ついに「大運動会」終わりましたね。今年の夏は、ロンドンの熱気の陰で、消費税増税を巡る与野党の駆け引きや原発や電力会社の今後のあり方などもうごめく、「熱苦しい夏」のようです。

週末の2日間、暑い部屋で読んだ本が元防衛事務次官 守屋 武昌 著 「普天間」交渉秘録。1年積みっぱなしでしたが、この前定期購読している雑誌で守屋氏がまた動き始めているという記事を目にして、取りかかってみました。

守屋氏が防衛事務次官を務めた4年間は、沖縄・普天間基地返還のための辺野古沖への代替基地建設問題や防衛庁から「省」への昇格問題などがあって、大きな政治マターが防衛がらみでたくさんあった時でした。その動きを当時秘書が取っていたメモをきっかけに守屋氏が書き下ろしています。政治の生々しい動きがわかる一冊です。大臣ともぶつかった事務次官の思い、行動力の原点が伝わってきます。国・官僚機構の内部からの証言という、一方の当事者の発言という意味で価値を持つものだと感じました。鳩山政権が混乱した一因もこの本に書かれている中身と関連しているとも思います。(沖縄側の立場も今後読んでみたいです。やはり片方の立場だけでは公平を欠くところもあると思いますので。沖縄関連では山崎豊子運命の人もおすすめです。テレビドラマとはまた違った小説ならではの細部の描写が楽しめると思います。)