「本を読むのは顔を洗うのと同じ」

例年、お盆の前のPRESIDENTは本の特集を組まれます。
PRESIDENT2010年8.30号は「自分が変わった!この一冊」特集。経営を今担っている方、つい最近までそうだった方の本のおすすめとエピソードがずらっと並んでいますので、大変参考になります。


特集の冒頭に掲載された福原義春さん(資生堂名誉会長)は無類の本好き。冒頭タイトルはこの記事の中から引用させていただきましたが、「あなたは忙しいとき顔を洗わないのですか?」「忙しくても本を読むのはそれと同じです。」という件にはしびれました。さすがに、ここまでは私には言い切れません。

その福原さんが今回お勧めしている9冊のうち、私も読んだことのある本が一冊だけありました!L・J・ピーター著「ピーターの法則」。想像的無能のすすめというサブタイトルからもわかる通り、世の中を斜に構えてとらえた本で、私には面白かったけれど、誰にでも合う本ではないと思います。

人間はそれぞれのレベルで無能になる。それはなぜか。前のポジションで評価をされてサラリーマンは出世する。出世が止まるのは、そのポジションで限界を迎え、力を発揮できないから。ということは、会社の各階層には、そのポジション以上の仕事ができない、その地位にふさわしくない人がとどまり、その人たちによって仕事が実行されるから、組織というのはうまくいかないという趣旨。

かなりシニカルですが、当たっているところも大いにある恐ろしい本です。この本を読んだ当時、なんとか自分は「無能レベル」に陥らないよう、どんなポジションについてもそれなりに仕事ができるように準備をしておきたい。と思ったものです。

それにしても、この本を福原さんが取り上げていたのには正直驚いています。かならずしも前向きとは言えない類の本ですから。夏の読書、あなたはどんな本を選びますか?それともやっぱり本は読まないですかね。。。