これが私の作っていた世界?

久々に、文化放送アニメ&ゲームゾーンのラジオのイベントに顔を出してきました。

文化放送主催の「A&G同窓会」。当時の上司、今は編成局長のK氏にぜひ来てくださいとご招待を受けて、恥ずかしながらそれならばということで、CCレモンホール(渋谷公会堂)へ。2階席で、しみじみ見ていたら、当時「超機動放送アニゲマスター」で一緒に仕事をした、構成作家さん(今はアニラジのエース級作家、当時はデビューしたてでした。)に声をかけられました。

5時間のイベントと聞いていたのでちょっと遅れ気味で入ったのですが、最初イベントを見始めた時には、自分の今いる世界とのギャップ・違和感を感じました。少ししたら感覚を思い出して来たと話していたら、こんな風に言われました。「慣れるも慣れないも、これがKOMAPPYさんたちの作ってきた世界じゃないですか。」正直ちょっとこの表現に驚きました。10年前、ただただ一生懸命にやっていたことを覚えていてくれる人がいて、その世界を大切にしてくれている人がいる。ラジオマン冥利につきるのかもしれません。(さすがにここまでの表現は誇大でJAROに訴えられるかもしれませんね。)

当時の私はアニメゲームゾーン全体のアシスタントプロデュースとアニゲマスターの中D(タイムキープ、進行の指示やHP用の写真撮影など)、ドリカンなどAM番組のP、ネットラジオの制作、HPの更新担当をやって走り回っていました。金曜日深夜の生放送の後、パイプイスを並べて寝て、シャワーを浴びて、土曜日夜の生放送に戻り、日曜日のイベントに入るなんていうことが夏には多かったのですが、その時代の記憶がよみがえりました。夕方のイベントだったら、朝7時集合で仕込み開始ですから、昨日のようにお客さんとしてゆったり見られる日がくるなんてこと、当時は想像だにできませんでした。


イベント終了後には、楽屋に顔を出してきました。なじみのスタッフに冷やかされ、事務所のマネージャーさんに挨拶し、声優さんとも話ができました。小森まなみさんには実は文化放送のプロデューサー当時には昔ファンであったことを黙っていたのですが、(プロデューサーの心構えとして、あまり特定の声優さんに近づきすぎない、仕事としてのスタンスを保つことも大切です。)ラジオたんぱ時代からラジオを聞いていたという話をしたら、目をうるうるされてちょっと恐縮。彼女のラジオに元気をもらっていた中学生の時代を思い出し、感無量でした。榎本温子さんとはアニゲマスターやラジオむーなど10代から一緒にお仕事をしてきました。元気そうでなにより。今はマイペースで仕事ができているようで安心しました。ラジオでご一緒させていただいていたときは本当に忙しそうだったから、これからは自分の時間を大切にしてほしいなぁ。山本麻里安さんもすっかりおとなになったなぁ。豊口めぐみさんはほんとに変わらない、。当時から細かったし、しっかりと声優という仕事を見据えていたように見えるし。そのほか、お世話になった日高めぐみさんにも挨拶できたし、おたささとも話せたし、楽しいひと時でした。

今はネット全盛時代で、アニラジの番組数は増えていますが、長寿で記憶に残るラジオは逆に減っているような気がします。アニメは日本発の大切なコンテンツで育ててゆくべきという話が起きていますが、足元の制作陣は大変な状況。この余波がアニラジの世界にも押し寄せています。アニラジ黄金期だった90年代末。そこを越える新しいムーブメントを起こすよう、期待しています。私もなにかお手伝いできるとよいのですが。

それにしても本当に雰囲気のよい楽しいイベントでした。出演者のみなさん、制作陣のみなさん、そして設営等の関係者のみなさん、本当にありがとうございました。