回り道

もしかすると、20年来のあきらめていた夢がここで実現したとも言えるのかもしれません。

大学4年になって、私は報道の分野の職につきたくて、在京の新聞・テレビ・ラジオを主に受験していました。結果、新聞社にも声はかけてもらいましたが、アルバイトの頃からお世話になっていたラジオ局に就職して17年。スポーツ中継、営業、アニメ、デジタル、編成等、いろいろやらせていただきましたが、報道は大事件が起こったとき、居合わせてのお手伝いくらいでした。

それから、さらに4年の年月が過ぎ、アニラジの制作会社兼代理店を経て、今の会社にお世話になっています。まったくラジオからは離れていたはずなのに・・・。

そんな7月のある日、某局(昔いた局ではなく)のお世話になった方からいきなり「コマッピーさんにぜひラジオのディレクターやってほしいんですけど、お願い!」「あなたなら局の経験者で、ベテランだし、多少経済のことも知っていてくれたりもするのでと助かったりして」と電話がかかってきて、あっと言う間にラジオのCUE振りに週1回のみ復帰することになりました。別に自分からディレクターしますと言っていたわけでもないのに、こうした話が来るのは不思議です。まさかこの会社でラジオの作り手になるなんて想像もしていませんでしたので、あわてて、友人に預けていたストップウォッチを返してもらったりしたくらいです。

番組は私にとって念願だった初の経済報道ジャンルということでうれしい半面、緊張もしています。タイトルは「マーケット・トレンド」といいます。ラジオNIKKEIで放送中で、私の担当は水曜日。工業品の先物相場の分析と今後の展望などを探る番組ですが、外国為替、株や金融市場の動き、それに市況商品そのものの特性などを理解していないと、打ち合わせについていけない!MCの大橋さんとゲストの専門家の方、そしてリスナーの方に正確で、活きのよい情報をお送りするためにも、これからさらにこの分野の勉強をしないとという状態ですけど、とにかくせっかくいただいたチャンス。この分野にも絶対詳しくなります(だいぶ時間はかかるでしょうけど。)それに「番組に出演するコンサルタント」はたくさんいるでしょうけど、数少ない「番組を制作するコンサルタント!」として活躍できるよう、さらに本業の方も頑張っていくつもりです。メディアのインサイドもアウトサイドの視点を持てるのも今後の武器にしていきたいと思っています。

それにしても人がたどる途って一直線でなく、大きく迂回していることもあるんですね。特に私の人生、こういったルートで到達していることが結構多くて、正規ルートを歩んだ人と思わぬところでばったり再会して驚かれることもあったりします。