いざ、桶狭間へ

秋の長雨とはよく言ったものです。
冷たい雨が降ったりやんだり。でもこれで秋が深まっていきますね。


さて、さらに渋沢和樹氏「挑戦者」のからのご紹介を。

DDIは特に交通インフラ系の会社や財界の大手のような資本を持たず、
営業面でも専用線サービスでは大苦戦をします。

そこで稲盛会長は、思い切った決断をします。

「ただちに営業の陣容を抜本的に変えたいと思います。(中略)来年1987年9月には一般の人たち、故人や家庭、商店の人たちに対して超距離の電話を提供する市外電話サービスがスタートします。それに向けて市外電話サービス専任の営業部隊を今のうちに作り、人材をそちらに振り向けたい」
「専用サービスの営業は縮小するのですか?」
(中略)
「その通り、ただちに撤収して『いざ桶狭間へ』というわけだね」(p126)


中小企業や後発部隊は、集中と選択が必要。これによってDDIはきめ細かい代理店網をいち早く作り、回線数で、他の新電電を圧倒して立場を固めました。

こういう話は我々にとっても参考になります。ただなかなか、大票田を捨てて新たに飛びこむ決断というのは難しいものですね・・・。