人から哀しみを奪うことは絶対できないんだ。

今年も本をたくさん紹介できればと思います。
今年の本の初荷はあえてビジネス書から離れた分野からのご紹介です。

近年、といってもここ10年くらいの単位ですが、「ライトノベル」と言われるジャンルが大きく世界を広げています。
もともとは、昔でいうとSFとか、ファンタジー小説の分野とかいうことになるのでしょうか。

アニメ・ゲームの世界を連想させる軽い口語体、学生生活の延長線、ちょっとしたコミカルな要素、わかりやすさ等が受けているのでしょう。このジャンルの本を多く出版している出版社は堅調な業績を示しています。

今日は、その中でたまたまタイトルに引かれて買った杉井光「終わる世界のアルバム」から。


何の前触れもなく人が消滅し、その痕跡も、その記憶すら残らないでという現象。その中で主人公の持つ古いカメラだけがその記録を残し、彼だけが消えた人間の記憶を持っている。

失うことの悲しみ。何もできない自分へのいらだち。ただ友達のそばにいられることの幸せ。
ちょっと心が疲れた時、切なさに浸るにはもってこいのストーリーです。


ps次のエントリーでは「仕事分野の初荷」、「会社分野の初荷」等をご紹介する予定です。