孫正義という特異な経営者はなぜ生まれたのか。

本コロも、巨怪伝も、カリスマも内容がこれでもか!ってほど詰まっていて、書かれる方と筆者の緊張感が伝わってきて(本コロでいうと本に対する愛情と、業界に対する愛情を通り越した何かを感じていました。)、逆にいえば佐野 眞一さんの本は、覚悟がないと読めないと思っていました。

久々、その覚悟を決めて読んだのが、あんぽん 孫正義伝

ソフトバンク孫正義氏の生まれというか、ご先祖様まで追って韓国まで。父親の話を丹念に聞き、一時ソフトバンクの社長を任せれ、追われた男のその後を追跡など、並みのノンフィクションじゃ味わえない丁寧さというか執念を感じさせる一冊です。(タイトルはあとがきp395から引用しました。)

この前の講義中に「ソフトバンクの今後ってどうなると思います?携帯ではどうなんでしょう。」なんて質問を受けたのですが、孫さんの考えはこの本を読んでいる限り、携帯や通信という枠におさまらず、もっと大きくもっと大胆に、儲けて利益を日本に社会に還元する。そんな生き方をするのではないかと。

ノンフィクション好きにも、孫さんを通じて日本社会を考えたい人にも、起業志望の方にも、おすすめです。が、大作です。ヘビーですよ。分量も内容も。