あの頃

高校野球が終わり、6時になると外がうす暗くなってきました。まだまだ暑い日は続いていますが、次の季節への準備は着実に進んでいるようです。ここらへんの名物、梨もやっと出始めてきました。夏も名残惜しいけど、秋は一番好きな季節です。ゆく夏を惜しみながら、秋の訪れを待ちたいと思います。

そういえば今日から水道橋方面では2・3位の対決があるようですね。首位の虎も、もう目の前、これからクライマックスに向け、こちらは1カ月ほど熱い戦いが続きそうな・・・。

さて、ラジオの話はもう少し先に延ばして、今日も本の話をさせてください。昨日、出身の高校に行って、あの頃の気持ちに、すぐにでも戻れそうという話を書きました。そうしたらこの本の紹介をしないではいられない、と思いたってしまったので。



朝井リョウさんの「桐島、部活やめるってよ」。ストーリーは県立高校バレー部の中心選手桐嶋が突然部活を辞めた。そうしたら、バレー部の補欠の立場が代わり、ほかの部活をやっている人たちにも徐々に波紋が広がってゆく。。。というもの。5つの章がそれぞれその章の中心の人物の目線・心境に立って書かれていて、さらっと読める小説です。

正直最初読んでいた時には、あまりぴんと来なかったのですが、徐々にそれぞれの登場人物の内面に入り込んで、自分を投影していることにびっくりしました。17歳の頃って素敵ですね。自分の世界の中で一生懸命生きていて、立場の変化に戸惑い、悩み、殻を破っていく。高校時代って大切なんだなと改めて感じました。

もしかすると自分はまだその頃の感覚を求めて、生きているのかもしれませんね。そうでなければ、こんな、方向転換をするわけもないのですから。ただ、「もしこれから17の頃に戻って、人生やり直せるけど、どうするか」と尋ねられたら、みなさんはどう答えますか?

私は戻らずにこのままでいい。と答えると思います。今までもたくさんミスはあったし、判断を迷った時も多々あります。でも、その瞬間、その時を自分なりに懸命に生きてきた、つもりなので、悔いは(あまり)ないし、もう一度精一杯やり遂げると言い切る自信が今の私にはありません。それより少しでも前に進みたいという気持ちが強い。これが正直な気持ちです。


そういえば、この本も首藤さんのおすすめで、手に入れた本でした・・・。感謝です。