菅さんでも小沢さんでも代表に選ばれて日本の何が変わるの??

めずらしく超硬派な話を。中小企業を助ける診断士の立場から恐縮ながらちょっと生意気な話をさせてください。

円高、株安の動きがここのところ続いています。(昨日は一服していたようですけど。)

原因の一つに、経済と不可分である、日本の政治のふがいなさがあることは残念ながら否定することができません。あまり政治向きの話をこのブログではしたくないのですが、(政治を学び、メディアに携わってきた私にとってこの分野のことを公に話すのは抵抗感が本当に強いのです。でも一方でファイナンスを学び、中小企業診断士である立場からは、経済に対する政治の影響力はやはり無視できませんので発言したくなってしまいます。)「国民の生活が第一」と会見のバックパネルに掲げている政党が、自分の代表選に忙しくて、経済界に対するシグナルの出し方が中途半端になっているように見えるのは私だけなのでしょうか?


菅さんにしても、小沢さんにしても今の対円だけに弱いドル相場の是正や、ここのところ年初来安値を更新し続けている株価の緊急対策については、どちらが新代表→日本国の首相になっても切れ目なく行うというアピールはできないものなのでしょうか?もし円が80円なんてことになったら、この責任はいったい誰が負うのか。それほど強くない足場の上で、懸命に頑張っている地場の中小企業のためにも真剣な対策が待たれます。今は政治待ちの催促相場になってしまっていて、あとになればなるほど、より強い対策が期待されちゃいますから、少しでも早く手を打つことが、かえってコストを下げることになるような気がしてなりません。





緊急の株価、円相場の話とはちょっと角度を変えて、円相場が今後もドル安、円高基調であろうという話は、水曜日のマーケットトレンドでご一緒させていただいている大橋ひろこさんのブログが参考になります。今後、中国が貿易黒字をため込み、日本が国債を発行し続ければ、自然と中国が日本を買う動きが拡大しながら定着し、中国がドル資産を若干でも保有を調整して、その分日本国債を買うため円を手に入れることで円高が避けられないという構造ができてしまっています。

これを避けるためには、内需拡大による国民所得の回復と税収の確保、国債の発行額の抑制、などなど、やらなければいけないことがたくさんあるのです。秋から冬にかけての国家予算の組まれ方が一つのポイントになってきてしまいます。

菅さん、小沢さん、それとももっと別の人が総理になって、いったい日本の何が変わるのでしょうか?日本のこれからは楽でないと思いますが、今は苦しくても将来には夢があるというような展望を見せてくれるのでしょうか?
現状の緊急事態については候補の壁を越えて早急に対策を打ってもらいつつ、将来の根本的な国の在り方については真剣に議論が交わさせる、そんな代表選になってほしいものです。




ちなみに日本経済の現状を知っておきたいという方には、ややシニカルで偏りがある感じるかもしれませんが、手軽に読めるという点で最近読んだ本の中でこの本をお勧めしておきます。