しあわせ

「おおきな木」を読みました。

私が生まれる前の1964年にアメリカで書かれた絵本で今でも読み継がれている超ロングセラー。
作者のシェル・シルヴァスタインさんも、日本の翻訳者もお亡くなりになり、出版社も継続して本を出せなくなったため、この度村上春樹さんの訳で再発売になったこの本。早くもベストセラーになっています。

絵本ですから大人でしたら数分で読み終わってしまいます。そんな本、わざわざ買って読むほどでもないのか?

いえいえ、私にはそんなことはありませんでした。強い感銘を残してくれました。買ってよかったと心から思えます。


与えられることの幸せ。役に立てることの幸せ。思い出してくれて会話がある幸せ。たとえ長く逢えないときがあっても、ある時再会し、気持ちを共有することのできる幸せ。そんなことを感じさせてくれます。また、待つ哀しみ、なにかをしたいけれどそうしてあげられないことでの自分への落胆。こんな場面にも出会ったことを思い出します。短いけれど、いろいろな想いを湧き立たせるくれるストーリーです。

この日、30回目の献血をしてきました。きっと、これも「与えることのできる」幸せなんでしょう。奪うことより、何かをして喜んでもらえる、この時を大切にしたい。あと、私には何ができるのでしょうか。自問する毎日です。