あと十年たてば、俺もあんなふうな空気を身にまとえるようになるんだろうか。
雨、すごかったですね。
特に昼過ぎはシャワーのようでした。
私の会社のまわりも冠水していましたし、生放送の仕事場でもある溜池山王は文字通り、「池」のようになっていた時間もあったようです。そんな中救助にかけつけてくれた方、机を整備してくれたかた、本当にありがとうございます。おかげさまで私は今こうして元気でいられます。
秋、雨、夜長、やっと読書にぴったりの状況が生まれてきました。
今日は、村山由佳さんの2004年の作品天使の梯子 Angel's Ladder (集英社文庫)
の話を。
本当はこの8年前に出た天使の卵 エンジェルス・エッグ (集英社文庫)
から読んだ方が背景はよくわかるのですが、私はたまたまこの本から読みました。
正直、最初はよくわからなかったけれど、だんだん、ストーリーがわかるにつれて、それぞれの登場人物のやさしさ、心の痛み、欠乏感、そんなものがひしひしと伝わってきて、じんときてしまいます。切ない、という感覚がぴったりの本です。
ここの物語は男の子の語りで展開していきますが、今日のタイトルはその子のつぶやきから。
自分は自分だと思いながらも、ライバルに対しての嫉妬に近い、でも自分に届かない程の力があることを認めてのあこがれ。昔が蘇ってきます。