なってみたら・・・

昔、都庁最上階の展望室にサテライトスタジオ「スタジオSOLA」があって、公開録音のため結構頻繁に通っていた時期がありましたが、今その都庁のNo1の知事と副知事が作家出身だったのですね。


東京の副知事になってみたら (小学館101新書)を読んでみました。

猪瀬さんといえば、「ミカドの肖像 」とか「昭和16年夏の敗戦」などノンフィクションライターとしても優れた方です。

読んでみての感想ですが、作家としての好奇心とか、石原知事との作家としての共感とか、日本で一番大きい自治体を行政するということ以外に動機があるのはこの人らしいところですね。でもその上で副知事として、行政課題を行動力とマスコミ等、外部も利用して問題解決を図っているのもさすがです。また、このままでは東京が地盤沈下してしまうという危機感から次々に新しいアイディアを出せるのも作家ならではでしょう。

ぜひ、副知事の任期が終わったらまた今は書けないインサイドの事情を書いてもらえるとウレシイと思います。しかし「なってみる」と難しいことっていろいろ見えてくるのですよね。その中でここまで書けるのは、やはりすごいなぁと素直に感じております。