なんでGOLDが上昇し、円が強いのか という話。

円がどんどん上昇しています。1ドル75円台からすこし戻して今は76円くらい。そして金も天井知らずで1トロイオンス1900ドル突破。

ワイドショーでも金の高騰は取り上げられているようですから、これは商品相場のニュースという扱いを越え、一般ニュースの範疇に入ってきています。

じゃ、なんで金が上がるのか。と言われてもわかりずらいですよね。ちょっと説明してみましょうか。

今回の金や円の大幅上昇のきっかけはアメリカの「連邦債務上限問題」ってものでした。

わかりやすく、会話形式(になっていないかな?)にしてみると

アメリカ合衆国が沢山借金をしている。」
「借金返済の期限がきたので、借り換えのためにさらに新たな国債の発行が必要になりました。」
「でも議会は、これ以上国の借金は増やしてはいかないと、債務上限の引き上げに賛成してくれません。」
(最後には連邦予算の赤字削減で、手を打って上限はあがりましたが。)
「あれ、こんなにアメリカの財政ってやばいのか。借金づけじゃないか」
「そういえばアメリカの景気も落ち込んでるじゃない」
「ドルもっていると将来価値が落ちるのじゃないか。」
「じゃ、ほかの通貨に変えておけば」
「でもユーロも、EU諸国のデフォルトリスクがあるし」
「仕方ないから、アメリカ国債の債権国のYENでも買っておくか」
「でももっと安心・安全な資産はないの?」
「GOLDかな。戦争が起こっても有事の金は安心だし。」


てな感じです。もともとリーマンショック以来の不景気対策で、マネーは中央銀行からじゃぶじゃぶに発行されている「金<かね>余り」状態。
さすがにこれ以上お金が発行できないところで、アメリカの景気が後退して、株価も下がりぎみ。

こうなると本当に「金=GOLD」しか投資をして安全な資産はないということで、人気が殺到中。また、さらに、インドや中国のように金を買う国の需要期がこれからやってくるということもあり、先高感もあります。

ということで、金がどんどん上がり、円も強くなってしまっているという構図があります。



でもさすがにこれだけ上がるとこれ以上はという警戒もあります。相場のことは相場にきけ。もし投資をされるときはご自身の判断でお願いしますね。(念のためのご注意です。)


詳しいご説明は、ぜひ毎週水曜日に放送中のラジオNIKKEI「マーケット・トレンド」をチェックしていただけると専門のコメンテーターが最新の情報を交えてわかりやすく解説してくれますからぜひどうぞ。