「もう、後戻りはできないのだ」−村上春樹著「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」

 久々の旅です。新幹線はネットと読書に最高ですね。ノートPCの電源をお借りしながら、安心してネットもつなげます。

 今回の旅のお供は話題の「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年。

 超話題作でもあり、そのくせネットでの評判はそれほどよくなく。私も読み始めたときはちょっと物足りなさを感じたのですが、最後まで読むと「ああ、なるほど」と思うところがありました。青春小説のその後、みたいな感じですね。ちょうど私くらいの年代が読むのに、ジャストフィットしている感じがします。そういえば、この小説に出てくる5人組が高校時代を過ごしたところが、今日の目的地だったりして・・・。

 人はそれぞれ事情を抱えて生きていく。もう後戻りはできない。でも悩みを抱えつつ、生きていていいんじゃないですかね。きっと。